「パリ20区、僕たちのクラス」
去年の第81回アカデミー賞で、日本代表「おくりびと」が外国語映画賞を獲ったのは記憶に新しいと思う。その際にフランス代表としてノミネートされていた作品が、この「パリ20区、僕たちのクラス」。BGAはこの作品の日本公開をずっと心待ちにしていたのだった!
生い立ちも出身国もさまざまな24人の生徒と1人の国語教師を通じ、現代フランスの教育現場を赤裸々に描いた意欲作。移民や問題児の多い中学校を舞台に、傷つき反発し合いながらも、信頼を深めていく生徒たちの姿を、まるでドキュメンタリーのようにカメラが捉えている。演技経験のない24人の子供たちのリアルな芝居が注目を集め、第61回カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した。原作「教室へ」の著者フランソワ・ベゴドーが教師役を演じている。監督は「ヒューマンリソース」の社会派ローラン・カンテ。
見終わってから、とにかく「やられた!」と思った。素人の生徒たちが、カメラを向けられているにも関わらず、想像以上にイキイキと生々しい演技を見せる。これは監督が撮影前に7ヶ月にもわたって行ったワークショップの成果の賜物だ。おそらく演出スタイルは、ジョン・キャメロン・ミッチェルのソフト版。長時間かけてじっくり熟成させた職人技。本当にドキュメンタリーのように日常を切り取っていて、美男美女なんて滅多にいない我々の実生活に近いから、それがまた共感を誘うのだ。歯並びの悪い女の子のスマイルに、つい微笑んでしまう。
教育っていうものが、いかにその人間のパーソナリティ形成の比重を占めるか、そういうことも考えさせられる。勉強とは、人と人との会話や、自分というものを文字や言葉でどう表現するか、それ以外の方法でいかに表現するのか、はたまた表現しないのか、とにかく「考える」ことに基本があるのだと思う。考えるキッカケとしての学校のあり方がどうあるべきなのか、映画を通して鋭く問われている気がする。
古きよき高校時代を思い出した。時代と国がどう変わろうが、このノスタルジーは万国共通なのだな。あ、ちなみにここのオフィシャルも管理人2号君が作っています。生徒の全体図がおもしろいですw
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